バイト初出勤の話
先日、念願の映画館でのアルバイトを叶えることができた。
本当は恋のツキで徳永えりさん演じるワコちゃんが働いてるような街の小さな映画館みたいなとこが良かったけど町の小さな映画館は適当な学生をバイトに雇ってる暇なんて無いので無理だった。
会社はTOHOシネマズ。
家から近いってわけじゃないけど最寄りから1本で行けるしまあ満足。
初出勤は朝の10時からだった。研修の初期段階で座学というかたちでTOHOシネマズの企業理念とかなんか色々教わってきた。
ただのアルバイトなのにこんなにガチガチでやるんだ、って序盤はひいちゃってたけどなんかだんだんよしやるぞー!TOHOシネマズはわたしが支えていくぞー!っていう感じでとても燃えてきた。
座学を受けた新人バイトの人はわたしを含めて4人だった。わたし以外は全員男。
最初、座学に入る前にマネージャーさんも入れて5人で自己紹介をしようってなったから3人の年齢も顔もすぐに覚えられた。
まずひとりめは高校二年生の頼りなさそうな男の子。17歳だって。最近部活を辞めて暇らしい。本当になんか、頼りなさそうで部活途中で辞めそうな顔してた。
ふたりめは20歳、大学三年生の男。この男がとにかくずっと歯を見せて笑ってるような人で全然面白いこと起きてないときでも歯を見せて笑っててなんかすごかった。こいつ本当に心から笑ってんの?って疑いたくなるほどすごかった。たぶん歯を見せるために生まれてきたんだと思う。
そして最後が24歳の男。彼の自己紹介のターンになると「24歳でアルバイトを始めるなんて、、」とマネージャーが思ったのか(分からないけど)、彼に向け
「今24歳ということですが、一体何をしてるんですか?」という質問をした。
かなり直球だ。ストレートすぎるストレート。
わたしだけじゃなく他の2人も、おお...。という感じだった。歯を見せるために生まれてきた男も流石に歯は見せていない。
すると彼は「ニー.......」と言いかけた後少し考えて
「社会で働くための準備期間です!」と言った。
しかもかなりドヤ顔で。
しかし最初に発した「ニー......」という言葉の音量はかなりでかく、きっとそこにいた全ての人に聞こえていただろう。
そう、紛れもなく「ニート」だ。
それにそのあと自分の発言を考えていた時間もまあまああった。実際は1、2秒の沈黙なのかもしれないけど、めちゃくちゃこいつ考え直してるなって分かる感じの間だった。
みんな笑いをこらえるのに必死。マネージャーも必死。歯を見せるために生まれてきた男が唇を噛んでる始末。生きてる意味がない。
ニートの男はまだドヤ顔。
ため息しか出ない。
そんなこんなで座学の研修がスタートした。
内容は企業秘密だから詳しく言えないけれど、4時間半にも及ぶ座学はかなり体力を消耗させた。
途中の休憩15分しかなかった。鬼。
そしてなぜだか、本当になぜだか分からないけど、研修がおわったあとのわたしは
彼ら3人に
愛情を抱いていた。
ずっと前から親友みたいな感覚。
何これって感じ。笑
頼りない高校生も歯見せ大学生も天然ニートも、
みんなみんな愛らしい。
いわゆる「同期」というやつにこのメンバーでなれて嬉しいな。。まで思っちゃった。それって普通バイトの中盤で抱き始める感情だと思う。
わたしは初日から「同期」であることを喜んでしまっていた。
意味わかんないウケる。
もっと親交を深めて新しい性格を発見したり、他にも面白い人が働いてたらちょこちょこココに書いていこうと思う。
よーし念願の映画館。
頑張るぞーーーー!!!